基本情報技術者試験の過去問と解説
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平成18年 秋期 基本情報技術者 午後 問03
問03   n元連立1次方程式の解

 次のプログラムの説明及びプログラムを読んで,設問に答えよ。

〔プログラムの説明〕

 次の n 元連立1次方程式の解,すなわち xi ( i = 1,2,…, n ) の値を求める副プログラム Gauss である。

(1) Gauss は,前進消去と後退代入の二つの段階からなる。

@ 前進消去

 次の計算を k = 1,2,…, n − 1 の順に行う。 k は前進消去の計算回数であり,変数の右肩に括弧付きの添字で示す。 ここで, aij (0) aij bi (0) bi とする。 akk ( k −1) をピボット( Pivot )と呼び, 計算の途中で0にならないものとする。

 ( i k +1,…, n j k +1,…, n )

 ( i k +1,…, n )

この計算の結果, n 元連立1次方程式は次の形になる。

A 後退代入

 @の結果から, n 元連立1次方程式の解 xi i n n −1,…,1 の順に求める。

 ( i n −1,…,1 )

(2) 次の連立方程式を例として,前進消去と後退代入の計算を示す。

@ 前進消去の計算を k = 1,2 の順に行う。

k = 1 のとき, a 22(1) は次のとおりに計算される。

 同様に a 23(1) b 2(1) a 32(1) a 33(1) b 3(1) を計算すると,連立方程式は次のとおりになる。

k = 2のとき, a 33(2) b 3(2) を計算すると,連立方程式は次のとおりになる。

A 後退代入によって, x 3 x 2 x 1 の値を得る。

(3) Gauss の引数の仕様を表に示す。

なお,各配列の添字は1から始まる。

   表 Gauss の引数の仕様

引数 データ型 入力/出力 意味
n 整数型 入力 連立方程式の元数(未知数の個数)
a[,] 実数型 入力 係数 aij が格納されている2次元配列
b[] 実数型 入力 定数 bi が格納されている1次元配列
x[] 実数型 出力 xi の値を格納する1次元配列

〔プログラム〕

設問 プログラム中の に入れる正しい答えを, 解答群の中から選べ。

a の解答群

ア Pivot ← a[1,1]       イ Pivot ← a[1,k]

ウ Pivot ← a[k,k]       エ Pivot ← a[n,n]

b,c の解答群

ア i: 1, i ≦ n, 1       イ i: n−1, i ≧ 1, −1

ウ j: 1, j ≦ i, 1       エ j: 1, j ≦ n−1, 1

オ j: i+1, j ≦ n, 1

解答 a ←クリックすると正解が表示されます

解答 b ←クリックすると正解が表示されます

解答 c ←クリックすると正解が表示されます


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