基本情報技術者試験の過去問と解説
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平成19年 秋期 基本情報技術者 午後 問03
問03   通信回線に関する記述

通信回線に関する次の記述を読んで,設問に答えよ。

 A社は,本社と工場を結ぶ, X, Y, Z の3系統の独立した通信回線をもっている。

〔回線 X, Y, Z の説明〕

(1) X, Y, Z は,それぞれ運用開始年は異なるが,3系統とも運用開始年の1月の 始業とともに運用が開始されている。3系統とも,昨年1年間の運用時間は 6,240 時間であった。

(2) X は,導入した年から数えて(導入した年を1年目として) 13 年経過し, 14 年目に 入った回線であり,今年の 12 月いっぱいで運用をやめることになっている。 一昨年( 12 年目の1年間)と昨年( 13 年目の1年間)の故障頻度は, 安定的に推移していたそれまでの数年間より増える傾向にあった。 X の昨年の MTTR (平均修復時間)は6時間であり,故障時間の合計は Y の6倍であった。

(3) Y は,導入後7年目の回線であり,3年前(4年目)から故障頻度は安定している。 Y の昨年(6年目の1年間)の MTTR は4時間であり,故障回数は3回であった。

(4) Z は,導入後2年目の最も新しい回線であり,Z の昨年(1年目の1年間)の MTTR は6時間であり,故障頻度は Y より高い値であった。

〔バスタブ曲線の説明〕

 ハードウェアの故障頻度は,横軸に導入からの経過時間,縦軸に故障頻度をとると, 図のようなバスタブを縦に切った断面のような形球の曲線に従うことが知られており, この曲線をバスタブ曲線と呼んでいる。

 バスタブ曲線では,運用開始直後から時間の経過とともに故障頻度が減少する期間 を初期故障期間,老朽化によって故障頻度が増加する期間を摩耗故障期間,この二つ の期間の間で,偶発故障が主になり故障頻度が安定する期間を偶発故障期間と呼ぶ。

 X, Y, Z の3系統の回線の故障頻度は,同じバスタブ曲線に従うとする。


   図 バスタブ曲線
設問 次の記述中のに入れる正しい答えを, 解答群の中から選べ。解答は,重複して選んでもよい。

 バスタブ曲線の特徴から,Y と Z の故障頻度が両方ともに安定する時期は, 今年から数えて 年目から, 年間であるいえる。

 表中の昨年の X の MTBF (平均故障間隔)は , 時間であり, Y の故障時間の合計は, 時間である。

MTBF ,MTTR は,それぞれ次式で求められる。

MTBF = 稼働時間の合計/故障回数

MTTR = 故障時間の合計/故障回数

   表 昨年の回線 X, Y, Z の運用状況
 回線   運用時間    MTTR
(平均修復時間)  
 故障回数    故障時間の合計   MTBF
(平均故障間隔)  
 X   6,240   6        
 Y   6,240   4    3      
 Z   6,240   6      
注 網掛けの部分は,表示していない。

a,b に関する解答群

ア 1       イ 2       ウ 3      エ 4       オ 5

c に関する解答群

ア 72      イ 514      ウ 516      エ 520      オ 2,074

d に関する解答群

ア 1.3      イ 12      ウ 1,558      エ 2,080      オ 6,228
解答 a ←クリックすると正解が表示されます

解答 b ←クリックすると正解が表示されます

解答 c ←クリックすると正解が表示されます

解答 d ←クリックすると正解が表示されます


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