平成23年 秋期 基本情報技術者 午後 問06
問06 5問選択プロジェクトの要員計画に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。 製造会社のA社では,社内の情報システムを再構築することになった。新システムは,将来の保守性を考慮して, 既存システムの改修による機能強化ではなく,全て新規に開発する。開発が大規模になることから, 要員を確保しやすいよう,2期(第一期と第二期)に分けて開発することになった。 新システムの開発は,A社の要員と,システムの保守を委託している SI 企業B社の要員との共同体制で行うことにした。 既存システムの開発実績を基に,開発規模や要員の生産性などを推定して,プロジェクトの要員計画を作成する。 〔プロジェクトの説明〕 (1) 新システムの開発規模は,第一期及び第二期ともに 480k ステップである。 (2) 両期ともにウォータフォールモデルに基づいて,外部設計,内部設計,プログラム開発(単体テストを含む), 結合テスト及び総合テストの五つの工程に分ける。 (3) 各工程での要員計画の前提条件は,次のとおりである。 @ 各月のA社の要員数は,第一期及び第二期の全期間を通して 13 名に固定する。 A A社の要員には,全期間を通して全員に作業を常に割り当てる。 B プログラム開発工程には,第一期及び第二期ともにA社の要員を割り当てない。 C 各月の必要要員のうち,A社の要員だけでは不足する場合には,B社の要員を割り当てる。 (4) 第一期は平成 24 年1月から開始する。第二期は第一期のプログラム開発の開始月から並行して開始する 予定である。 設問1 要員数の算出に関する次の記述中の に入れる正しい答えを, 解答群の中から選べ。 第一期における各工程の生産性,工数及び配分月数を表1のとおりに設定した。生産性とは,各工程での 1人月当たりの開発規模であり,配分月数とは,あらかじめ各工程に設定した開発期間(月数)である。 各工程の工数は次の式で算出する
各工程の各月の要員数を求めるために,各月の平均要員数を次の式によって算出し,その値を該当する 工程の各月の要員数とする。 なお,平均要員数の値は,小数点以下を切り上げた整数値にする。
例えば,外部設計工程では,平成 24 年1月〜3月のB社の要員数は,各月とも 人 になる。同様にして,第一期及び第二期の全工程について B 社の要員数を求める。ここで,第二期の各工程の生産性, 工数及び配分月数は第一期に同じとする。 a に関する解答群
b に関する解答群
設問2 開発スケジュール案の検討に関する次の記述中の に入れる正しい 答えを,解答群の中から選べ。 各月でB社の要員数がばらついていることが分かった。そこで,プログラム開発工程の配分月数を調整して, 各月のB社の要員数をできるだけ平準化する。納期の制約から,プログラム開発工程の配分月数は,3〜5となる。 第一期及び第二期ともにプログラム開発工程の配分月数を3とした開発スケジュール案1と,配分月数を4とした 開発スケジュール案2を検討した。しかし,案1では , 案2では が,プロジェクトの説明 (3) の前提条件Aを満たせないことが分かった。 この問題は,プログラム開発工程の配分月数を,“”又は“第一期を5に 第二期を4にする”ことで解消できる。後者を選択した場合の開発スケジュールは表2のようになる。
c,d に関する解答群
エ 平成 25 年2月 オ 平成 25 年3月 カ 平成 25 年4月 e に関する解答群
ウ 第一期を4に第二期を3にする エ 第一期を4に第二期を5にする
設問3 最終的な要員計画に関する次の記述中の に入れる適切な答えを, 解答群の中から選べ。 最終的な要員計画として,プログラム開発工程の配分月数を,第一期を5に第二期を4にする案を選択した。 第一期及び第二期の各工程における各月の平均要員数を算出する。その値を各月の要員数とすると, 各月の総要員数のピーク時は で 人となり, その月だけ他の月よりも要員数が突出する。ピークを減らして,その月と前後の月の3か月の要員数を同じにする ためには,当該月の とすればよい。 なお,当該月の作業の一部を同一工程内の前月に移動することを“前倒し”と呼び,後月に移動することを “後ろ倒し”と呼んでいる。 f に関する解答群
エ 平成 25 年1月 オ 平成 25 年2月 g に関する解答群
h に関する解答群
イ 第一期及び第二期の作業をともに後ろ倒し ウ 第一期の作業を前倒しとし,第二期の作業を後ろ倒し エ 第一期の作業を後ろ倒しとし,第二期の作業を前倒し
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