基本情報技術者試験の過去問と解説
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平成26年 秋期 基本情報技術者 午後 問02
問02   4問選択

問2 JK フリップフロップに関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。

 JK フリップフロップは,二つの信号入力端子 J と K,一つのクロック信号入力端子 CLK, 及び二つの信号出力端子 Q と Q をもつ回路である。 図1に JK フリップフロップの記号を示す。

図1 JK フリップフロップの記号

 入出力される信号の値は高,低の二つの電圧レベルのいずれかである。クロック信号の値は, 周期的に高と低を繰り返す。Q の値は,Q の値が 高であれば低,低であれば高となる。
 各入出力端子の信号の値を当該端子記号で表し,信号の値が高の場合を論理値の 1, 低の場合を論理値の 0 として表記する。また,信号の値が低から高に変化することを 0 → 1,高から低に変化することを 1 → 0 と表記する。

 CLK の立ち下がり( 1 → 0 )時に,その時点での J,K,Q の値に基づき, その後の Q の値が決定される。この様子を図2に示す。CLK の立ち下がり時刻を t1, その後の Q の値が決定した時刻を t2 として,時刻 t1 での J,K,Q の 値(J1,K1,Q1 と表記)と 時刻 t2 の Q の値( Q2と表記)の関係を表1の真理値表に示す。 ここで,時刻 t1 と t2 の時間間隔は極めて短く,CLK の1周期に 比べても十分に短いものとする。

図2 CLK の立ち下がりと Q の値の変化例

表1 真理値表

設問1 次の記述中の に入れる正しい答えを, 解答群の中から選べ。

 図3に示すとおり,J と Q,K と Q を それぞれ同一の値の信号とする 回路(端子間を結線する)にクロック信号( CLK )を入力したとき,CLK の立ち下がりで Q の 値は 。ここで,Q の初期値は 0 とする。

図3 JK フリップフロップの応用回路例

解答群

ア 0 のままである          イ 0 → 1 と変化する

ウ 0 → 1,1 → 0 と変化する       エ 0 → 1,1 → 0 の変化を繰り返す

解答 a ←クリックすると正解が表示されます

設問2 表1の真理値表を基に,Q1 から Q2 への変化に着目し, そのときの J1 ,K1 との関係を表2にまとめ直した。 表2中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

表2 Q の値の変化と J1,K1 の値の関係

b,c に関する解答群

解答 b ←クリックすると正解が表示されます

解答 c ←クリックすると正解が表示されます

設問3 JK フリップフロップ1個を使って,図4のように動作する2進カウンタを 構成する。ここで,2進カウンタとは,CLK の1周期ごとに Q の値が変化するものである。 次の記述中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

図4 2進カウンタの動作例

 図4の例では,Q の値は,1回目の CLK の立ち下がりで 0 → 1,2回目の CLK の 立ち下がりで 1 → 0 に変化し,以降も CLK の立ち下がりごとにこれを繰り返す。

 表2から,1回目の CLK の立ち下がりのときの J,K,Q の値の組合せと, 2回目の CLK の立ち下がりのときの J,K,Q の値の組合せが, 表3のようであればよいことが分かる。

表3 QLK の値の変化と J,K,Q の値の組合せ

 例えば,表3の任意 J の値を 0,任意 K の値を1にするためには, Q を J の入力に, K の入力の値を常に1にすればよい。 (以下,(J,K)=( Q ,1)と 表記する)この構成例を図5に示す。

図5 2進カウンタ構成例

 同様に,表3の任意 J と任意 K を組み合わせると, 他の構成案として次の三つがある。

  2進カウンタ構成案1  (J,K) = ( )

  2進カウンタ構成案2  (J,K) = ( )

  2進カウンタ構成案3  (J,K) = ( )

d〜f に関する解答群

ア 1,1      イ 1,Q        ウ 1,Q        エ Q,1

オ Q,Q      カ Q,Q

解答 d,e,f ←クリックすると正解が表示されます


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