基本情報技術者試験の過去問と解説
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平成16年 秋期 基本情報技術者 午前 問78
問78   最も高い利益が得られる手法

 工場 X では,ある原料から3種類の製品 A,B 及び C を生産している。 各製品の単位量当たりの製造時間と原料所要量及び利益額は表に示すとおりである。 この工場の月間合計製造時間は最大 240 時間であり,投入可能な原料は月間 150 kg である。 このとき,製品 A,B 及び C をそれぞれどれだけ作ると最も高い利益が 得られるかを知りたい。この問題を解くのに適切な手法はどれか。

製  品   A      B      C   
製造時間(時間) 2 3 1
原料所要量( kg ) 2 1 2
利益額(千円) 8 5 5

ア 移動平均法     イ 最小二乗法     ウ 線形計画法     エ 定量発注法


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解説

ア:移動平均法とは、仕入れの都度、残高欄の数量と金額より平均単価を 求める方法のことを指す。在庫管理において、新しく発注するときの単価計算に用いる。 その他にも有価証券等の株式に良く用いられる。

イ:最小二乗法とは、測定値とモデル関数から得られる理論値の差の二乗和が 最小となる様なモデルのパラメータを決定する手法のことである。その中で測定値の 誤差が正規分布を示す確率分布であるときに、最小二乗法は最尤推定法となる。

ウ:線形計画法とは、1次不等式で表される制約式の範囲内で目的関数の 最大値あるいは最小値を求める手法の事を指す。制約条件下の最大解を求めることに適しており、 最適化理論やオペレーションズリサーチから派生している。ゲーム理論や待ち行列と同様、 これもミニマックスの考え方が成されている。今回の場合は、時間と原料の制約条件を 満たす目的関数を作成し、最大解を計算すれば良い。よって、正解である。

エ:定量発注法とは、あらかじめ定めた一定量(発注点)を下回ったときに、 一定の量を発注する在庫管理の方法を指す。(発注量=調達期間需要量+安全在庫量)で 表される在庫補充法である。


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